Nexus 3 レビュー 人気シンセNexusの最新版!やはり簡単で楽。

※2020年追記

 

こんにちは。

人気シンセNexusの最新版であるNexus3。

 

簡単に楽な音が出せることで有名なNexusをがっつり使ってみましたので、その中身や使い勝手などたくさん紹介していきます。

 

REFX

Nexusとは

 

まずNexusの新規ユーザーの方のために、Nexusというシンセについてを紹介しておきましょう。

 

実はNexusはただのシンセではなく、サンプラー的な存在なのです。

Nexusのライブラリには、すでに完成しているサウンドがプリセットとして並べてあり、そこから曲のイメージにあうサウンドを見つけてきてそのまま鳴らすという形式になっています。

(PCMシンセ。)

 

Nexusではそれだけでもういい感じのサウンドが出てきてしまうのです。

Nexus3のサウンドライブラリ

 

これがNexusの最大の特徴ですね。

音作りをする必要がなく、単純にプリセットを選ぶだけで完成された良い音が出せてしまうので、とにかく時間短縮になります。

 

項目も少ないので操作も圧倒的に簡単です。

サウンド自体のクオリティも高くて即戦力になりうる音が入っているのでとにかく楽です。

 

またリバーブやディレイ、LFOやアンプやフィルターのエンベロープなどなど音を簡単にエディットする項目もあるので、単純にサンプラーというわけではなくそれなりにシンセっぽく音を変化させることが可能になっています。

 

なので逆に一から音作りをして、いろんな音を作るというものではないと考えてください。

エディット可能と言っても根本の波形等は変えられないので、サンプルの面影を残しつつ変化させることになります。

 

これがNexusで、その最新版がNexus3というわけです。

そしてNexus3では大きさを変えられる操作画面やライブラリのみやすさ、音質やCPU負荷などNexusというシンセに最も重要な部分をアップグレードしていて、最高の仕上がりとなっています。

 

Nexus3になりこれ以降もしばらくは人気シンセという地位を失うことはないでしょう。

 

デモ↓(PCの方は再生しながら進むというのはどうでしょう?)

Nexusのデモは毎度目が疲れますね。

 

Nexusに入っているサウンド

 

ここで気になるのがやはりどんなサウンドが収録されているか。

それを簡単に紹介します。

 

おそらく普通の方は購入する際は一番下の250ドルのNexus Starter(250ドル)を選ぶかと思いますので、とりあえずそこに収録されているファクトリープリセットですね。

(上位グレードは通常価格が1,999ドル(約21万円)のValueと3.689ドル(約40万円)のCompleteがあります。高い!)

 

画像を見ていただければ大体わかるのですが、最初から入っているファクトリープリセットにはシンセベースやリード、パッド、シンセブラスやシンセストリングスなどそれなりの種類が入っています。

 

さらにギターやピアノ、オルガンなどもどれもシンセ感あるサウンドではありますが入っています。

ドラムはキックがメインでしたが、電子系のキックが入っています。

大体こんな感じである程度の種類は揃っているという印象でしょうか。

 

また多分最初から?ダウンロードできるROM Extension 2というプリセット集にはEDM系に使えるサウンドがたくさん入っています。個人的にはこれが結構おすすめ。(これが新しく追加されたのかな?)

上に貼り付けたデモはROM Extension 2メインです。

 

EXPANSION

 

Nexusにはさらにそれぞれのジャンルに対応した、EXPANSIONという追加プリセットが存在しています。

ちなみに先ほど言っていたグレードわけというのはこのEXPANSIONがどれくらい入っているかでわけています。

こんな感じで、それぞれのジャンルに特化した追加プリセットがあるんですね。

 

EDMを作るならEDMでいいですし、Swedish House、Future House、Future Bass、Tranceなどとそれぞれ分かれているので自分が作りたいものを購入することになるでしょう。

 

簡単にそれぞれのジャンルのサウンドが出せるのでこちらもチェックしてみてください。

 

このEXPANSIONにもそれぞれのジャンルに特化したシンセリードやパッド、ピアノ、ドラムキット、シーケンスなどがまとめられています。

 

最初から付いてくるものだけでは物足りなかったりすることもあるので、Nexusの購入を検討している方はジャンルによってはEXPANSIONの分のお金も考慮する必要があります。

(ちなみにいくつかのジャンルのEXPANSIONと、今までのクリスマス等で配布されたプリセットは最初から使うことが可能です。)

 

そしてこのEXPANSIONというのは新しいものだとなかなか高いです。

しかも結構シリーズ化しているものもありますし、一つのEXPANSIONだけでは物足りないことが多いのでNexusを買うなら追加でそれなりにお金がかかると考えておきましょう。

 

12月はクリスマス期間とかで毎年セールを行っているのでそういった期間に集めるのがいいですね。

Nexus 4シンセのセールはいつ?どうせなら安く買おう。
MEMO

ということでNexusでは最初からそれなりに色々なサウンドが使えて、さらにEXPANSIONで拡張できるので可能性は無限大ですね。

またEDM系なら追加プリセットなくてもROM Extension 2だけでとりあえずいい感じになるでしょう。

EXPANSIONが気になる方はこちらから確認してみてください。

Nexus2からのアップデート項目

 

Nexus3はコンセプト自体は先ほど説明した通りで、それに関してはそのままです。

簡単に良いサウンドがでる!以上!って感じです。

 

それだけで買う価値があると感じるのであれば買ってもいいと思いますよ。

そしてNexus2から新しくなった部分は以下の通り。

 

  • 新しいベクトルベースのGUI。サイズ変更が可能新しいマクロ。4つのクイックアクセスマクロコントロールと合計20の変調スロット。
  • 新しいクラウド同期機能。お気に入り、ブックマーク、ユーザープリセット、設定をクラウドに自動的に保存。
  • 新しいコンピューターにNEXUS3をインストールする際、コンテンツを復元するのがより簡単に。
  • プリセットの読み込み時間とCPUパフォーマンスが大幅に改善。
  • NEXUS3は既存のNEXUS2ライブラリと互換性があります。
  • より多くの音を収録。NEXUS3は、350を超える新しい高品質のプリセットをファクトリーコンテンツに追加。

 

簡単なインストールとオンラインアクティベーション

 

Nexusで今まで邪魔だったのが、USB Elicenserによるアクティベート。

無駄に3,500円ほどかかる上に、そのドングルがないと使えないため常にUSBポートが奪われていました。

 

しかしNexus3では、REFX Cloudをパソコンにダウンロードして、そこからNexusやその他のEXPANSIONをダウンロードした後に、DAWで初回起動時にログインするだけで全て完了なので説明書なしでも簡単にNEXUSを導入することができます。

 

iZotope Ptoduct PortalやNative Accessみたいなイメージです。もっと簡単。

最近はプラグインのダウンロードがどんどん簡単になっていてありがたいものです。

 

エフェクト

 

NEXUS3ではエフェクト画面が全く新しくなり多数の専用エフェクトを搭載。

 

エフェクト・ラック的な感じで使えます。

こちらのエフェクト類もとてもシンプルな操作性なので使いやすいです。EQやリバーブなど元から決められたものに加えインサートのスロットも4つあります。

 

アルペジエイター&トランスゲート

 

Nexus3ではアルペジエイターとトランスゲートが完全に新しくなりました。

アルペジエイターなど今までにない形でピアノロールのような印象を受けますね。

そしてかなりの簡単操作です。

画面も大きく表示できるので簡単に自由度の高いアルペジオパターンを作ることができます。

 

そしてかなり軽快でサクサク動くのでこういった部分もとても使いやすいです。トランスゲートも同様ですね。

トランスゲートというのはこんな変化を起こすもの。↓

トランスゲート適用前↓※音量注意

トランスゲート適用後↓

 

これもアルペジエイターみたいな感じで好きなパターンに変更できます。

こんな雰囲気の曲を作りたければ最高の機能でしょう。

 

そしてアルペジエイターにもトランスゲートにも多数のプリセットがあるので、そこから適当に選べば簡単にそれっぽいパターンを再現できます。曲のアイデアに繋がりそうなプリセットも多くこちらも良いですね。

 

Nexus 3 使用感

 

簡単にNexus3の感想を紹介。

 

圧倒的に見やすい操作画面が良い

 

まず一つNexus3が圧倒的によくなったのが操作画面。

以前のNexus 2と比べてもその他のシンセと比べてもとにかく見やすく、画面の大きさも変えることができるのでとても使いやすいです。

DAWに対してのNexus3

 

そしてNexusというシンセは先ほども説明したとおりサンプラー的存在で、最も操作する・見る部分がやはりライブラリ画面でしょう。

 

なのでその部分の使いやすさが重要になってくるわけですが、Nexus3はそこをしっかりと押さえた見やすいライブラリとなっています。Nexus2は小さくて見づらかったのでこれはありがたい。

 

検索ボックスが設置されており、さらにEXPANSION別・カテゴリ別という具合にわけれていて、それを一画面で簡単に確認できるのでプリセットを選ぶ際も全く迷うことがありません。

 

私の場合は無駄な容量を使いたくないのでよく使うものしかダウンロードしてないので少ないですが、EXPANSIONを大量に持っている人やクリスマスやハロウィンにもらえるプリセットも全部ダウンロードしてる方はこういう状態だとわかりやすくていいですね。

 

そしてさらにdirtyやbrightなどの、サウンドの雰囲気からでもプリセットを探すことができ、お気に入り登録することも可能なので、シンセの中では圧倒的に扱いやすいライブラリ画面となっています。

お気に入り登録やサウンドの雰囲気

 

そしてその他のエフェクト等もわかりやすい。

モジュレーションのセクションではLFOなどが設定でき、EDMではよく使うレガートなども非常にわかりやすく設定ができます。

 

全ての操作画面で無駄が省かれており完全に使いやすさに特化した気がします。

 

こういうのってシンセのモデリング感を出すのが定番な気がするのですが、NEXUS3にはもはやそんな要素はありません。

Valhalla Roomを思い出す平面的なユーザーインターフェイスですね。

Valhalla Room EDMに使えるリバーブプラグイン

 

圧倒的な軽さ

 

Nexusは以前から軽い音源でしたがNexus3ではさらに圧倒的に軽いシンセになりました。

 

CPU負荷の%を確認してみるとたとえ30vcでも8%ほどしかいかず、普通にコードを鳴らしただけなら3%~5%ほどで今までにない軽さになっています。以前はもう少しCPU負荷が高かったです。

 

シンセが重たいのは悩みのタネですがNexus3であればそんな心配はありません。

たくさん立ち上げても余裕そうですね。シンセを重ねまくっても問題なし。

 

その他のSpire、Serum、Avenger、Omnisphereなどのシンセだとこれの倍以上の負荷はよくあることです。

似たような音でも3倍4倍の負荷がかかることもあります。

 

そう考えるとどれだけこれが軽いかわかります。

 

Nexus3の優れた音質

 

気になるのがNexus3の音質。

こちらはやはり即戦力で、すぐに曲中に入れることができる高音質サウンドなです。

特にEDM系プリセットは最初から派手ですぐに使えるサウンドです。

 

そしてNexus2と比べると良くなったと感じています。

なんとなくリバーブなどの質感がよくなったようなならないような…全体的にクリアになったような…

 

全く癖のないデジタルサウンドって感じですね。アップデートする価値ありです。

AvengerやMassive Xに近づいた気がします。気のせいでしょうか。

 

2020年に存在している有名なシンセたちと比較しても同等かそれ以上。トップクラスのサウンドです。

 

そしておそらくこれからもEXPANSIONを更新していくはずなので、ジャンルが合えば優れたプリセットがどんどん使えるようになりますね。

もしかしたらNexus2の頃にはなかった音質のEXPANSIONも追加できるように開発されているかもしれませんし。これからにも期待。

Avenger シンセ レビュー EDMに最適な高音質シンセ

 

パラメータをロックしつつプリセットを変化させることも可能

Nexusではプリセットを変える時に、前のプリセットのパラメータの一部を固定してプリセットを変化させることができますが、これがなかなか便利です。

 

Nexusでサウンドを大きく変化させたい時はやはりプリセットを変えるという選択肢しかないわけですが、そこで細かく設定したアルペジエイターやエフェクトなんかが消えるのはつらいですし、毎回プリセットに保存していると無駄に増えてしまいますよね。

 

そこで固定したいパラメータのLockedを選択してからプリセットを変えてあげると、細かく設定した部分が消えずに済むのです。

 

ただLFOなどはできなそうだったので一部は頑張らなければなりませんね。

メインのアルペジエイターやフィルターとAMPのエンヴェロープなどはできますので、これらを固定してどんどん変えてみると面白い変化が生まれるかもしれません。

 

まとめ:相変わらずとにかく簡単。即戦力なシンセサウンドが欲しければ使おう

 

Nexusでよかったのは大体ここまで紹介した通りのことですね。

サンプラーみたいなものなのでそんなに言及することは多くありません。

 

ただそれがいい。

Nexus2の頃からではありますが、やはりNexus3も圧倒的に簡単です。

操作性はもちろんですが、Nexusというシンセのコンセプトがすごくいいですね。

 

簡単にそれっぽい音を再現できる、それがNexusの特徴であり使う理由ですがNexus3でもそれは変わりません。

このようなシンセとしてはより高みに登った気がします。(競争相手はいませんが。)

 

そんなわけでNexus3はシンセとしてものすごくおすすめです。そして特にシンセをプリセットメインで使っているひとにおすすめですね。

プリセットをなぜか嫌う人もいますが、どうせ同じ音になるなら楽な方を選びましょう。

 

Nexusがオススメなジャンル&人

 

どんなジャンルを作っている人にオススメかといえば、EXPANSIONに好きなジャンルが存在している人全てということになるでしょう。

 

プリセットさえ拡張すれば誰でも即戦力のサウンドが使えるので、そう考えるとEXPANSIONに作りたいジャンルのものがあればだれが使ってもいい気がしますね。

普通のシンセより楽ですよ。

 

そして初期状態でしばらく使うならEDMを作る人やトランスを作る人にはかなり向いていますね。

それぞれの定番サウンドが結構入っている気がします。

日本なら音ゲー系のリードとかもいけそうですしBGM制作にも十分です。

 

あとバンドサウンドとかメインだけど簡単にシンセサウンドを入れたい!とかいう人にもNexusはいいと思います。

簡単でそれっぽいサウンドが使えますし、特にアルペジエイターを使ったプリセットなんかはバックに入れるだけで楽しい雰囲気を演出できます。

 

まあ大体そんな感じでしょうか。

あとどんなものを作る人でもお金があればNexusはいいと思いますよ。

 

Nexus 2との互換性?もなんかすごかった

 

Nexus3をアップグレードしたらNexus2も同時につかえんのかな〜と勝手に思っていましたが、これが使えませんでした。

使えないとわかった瞬間超焦りましたね。「今までのプロジェクトが台無しだ!」と。

 

しかしなんということでしょう。

昔のプロジェクトを開いて、そこで起動してあるNexusを開くと何食わぬ顔してNexus3が開くのです。そして再生してみると以前のまま。

 

読み込んでいたプリセットも全てNexus2のころのままで、ソフトウェアだけNexus3に変化していました。

 

つまりプロジェクトは、勝手にNexus3に置き換わっているだけで全て無事だったのです。

REFXが公式ページで公開していた情報のうちのNexus2との完璧な互換性というのはこのことなのでしょうか。

 

Nexus 3 細かい仕様・システム要件

 

ここからはNexus3の仕様や最低システム要件等を掲載しておきます。

 

インストール

 

公式サイトで購入することができます。

ダウンロードは簡単で、Nexus3を購入後REFX Cloudというのをダウンロードして、それをひらけばすぐにNexus3をインストールできるようになっています。EXPANSIONなどもREFX Cloudからとても簡単にダウンロードできるようになりました。

 

その後、DAWなどのホストアプリケーションでNexus3を開くと初回起動時にアクティベーション画面が表示されるので、そこでREFXアカウントのアドレスとパスワードを入力すれば完了です。

 

収録内容

  • 電子文書(オンライン)
  • 22のカテゴリに分類された2,799のサウンドプリセット
  • 2,238個のマルチサンプル(〜18 GB)
  • 211 impulse responses
  • 119アルペジエータープリセット
  • 95のエフェクトプリセット
  • 52のトランスゲートプリセット

 

必要なディスク容量

  • プラグインとファクトリーコンテンツをインストールするための14GB
  • インストールされたEXPANSIONごとに1GB
  • すべての拡張機能をインストールするための150GB(EXPANSION等。Starterの方は関係ありません。)

 

PCの最小システム要件

  • VST、VST3、またはAAXホストソフトウェア
  • SSE3をサポートするPentiumクラス2.0 GHzプロセッサー
  • 8 GBのRAM(16 GB以上を強く推奨)
  • 1024 x 768以上の解像度のディスプレイ
  • Windows 7、Windows 8、Windows 8.1、Windows 10
  • ライセンスをダウンロードするためのインターネット接続
  • 64ビットのみ

 

Macの最小システム要件

  • AudioUnit、VST、VST3、またはAAXホストソフトウェア
  • Intel 2.0 GHzプロセッサー
  • 8 GBのRAM(16 GB以上を強く推奨)
  • 1024 x 768以上の解像度のディスプレイ
  • macOS Catalinaを含むmacOS 10.11以降
  • ライセンスをダウンロードするためのインターネット接続
  • 64ビットのみ

 

互換性のあるホストアプリケーション

  • Ableton Live
  • Logic & Logic Pro X
  • Sonar 6 or later
  • Reaper 2 or later
  • Pro Tools
  • FL Studio
  • Tracktion/Waveform
  • Digital Performer 4.1 or later
  • Renoise 2 or later
  • ACID Pro 6 or later
  • Cubase / Nuendo
  • Orion 5 or later
  • NI Maschine
  • Studio One

 

DTMには外付けSSDを使え 容量が足りない時に安いSSD

終わりに

 

いかがでしたか。

Nexus3は圧倒的に簡単に優れたシンセサウンドを出すことができるので、シンセの使い方がそんな感じの人には圧倒的におすすめですよ。

そしてサウンドや操作画面も最新のものとなったので買えばしばらくの間は最前線で使えるはずです。

REFXで購入できます。

 

Vengeance EDMを作るためのおすすめサンプルパック