こんにちは。
EDM制作にはPCの他にDAWが必要ですね。
ただDAWは種類が多くてわかりづらいです。
ということで今回はEDM制作をする場合のおすすめDAWを紹介します。
値段比較表、各製品のリンクなどは下の方にまとめておきますのでご活用ください。
DAWについて知りたい方は以下の記事を読んでみてください。
この記事にある機能は基本的に全てのDAWが備えています。
音楽制作ソフト DAWとは? 超簡単に解説 おすすめも紹介
CONTENTS
EDM制作におすすめのDAW
早速EDMに使えるDAWを紹介していきましょう。
ここにあるものを使えばEDMを作れます。
1.FL STUDIO-Image line
まず一つ目がFL STUDIO。
日本では少数派の印象がありますが海外では定番。
さらにEDMでは超定番のDAWになっています。日本ではFuture BassやダブステップもFL STUDIOで本格的なものを作っている人が多いですね。
トラックメイカーからかなり人気のDAWです。
Martin GarrixやAviciiが使っていたことも有名です。
FL STUDIOはとにかくダンスミュージックが作りやすい作業工程になっています。
FL STUDIOはループ系音楽がかなり作りやすい設計になっていて、EDMもループを多用する音楽なのでFL STUDIOは最適と言えます。
他のDAWでは一つ一つ打ち込んでいきますが、FL STUDIOは基本の発想が異なっており、ひとつひとつではなく打ち込みで「一つのパターン」を作り、それをプレイリストと呼ばれるセクションに貼り付けて再生していきます。
例えばピアノなどのコード進行を打ち込んでパターンを作るとそれを簡単に使いまわしていくことができるのです。
そしてそのプレイリスト上では優れたオートメーション機能(自動でエフェクトや音量などの数値を変える)も備えていて、単調なループ音楽に変化をつけていくことも簡単です。
ドラムのパートなども一瞬でループさせてそれっぽい状態にしてくれます。
またEDMではサンプルという音ネタを使って音楽に展開をつけていきます。
ブシャーというノイズ音やドーン!という音を聞いたことあると思いますが、それらは大体外部から持ってきて貼り付けているだけなのでかなり楽です。
なのでFL STUDIOでは簡単な打ち込みと操作を覚えればEDMならすぐに形になってきます。
そして操作も全体的に直感的でわかりやすいので制作がサクサク進みます。
また付属のエフェクトや音源・シンセ類もEDMに向いていて他のDAWよりもとにかくEDMに使える要素が多いです。
FL STUDIOは他のDAWの普通なエフェクトに比べて面白いものが多く、リアルを追求せず好きな音が使えるEDM向けと言えますね。
制作関連ではこの辺りがおすすめですが、FL STUDIOは安さもかなりの魅力です。
他と比べて安いだけではなく、他では数万円かかる場合もあるアップデートを無料でできます。
ただFL STUDIOは日本では少数派なので情報が少ないということは覚悟しましょう。
しかし最近はSleepFreaksさんというサイトに充実した解説もあるので全然やっていけるでしょう!
参考 SleepfreaksSleepfreaks
(当記事の「EDMに向いているか」という観点からの評価です。)
FL STUDIOのポイント
- EDM制作では定番
- EDM制作に最適化されたDAW
- 直感的な操作
- 安い
- 日本語の情報が少ない
ひとこと
EDM制作には最高のDAWかと。EDM作るならこれを使いこなすことをすすめます。
攻略本のセットも販売しています↓。
IMAGE-LINE FL STUDIO 20 Signature 解説本バンドル
FL STUDIO販売ページ
2.Ableton Live
次はAbleton Live。
AbletonもFL STUDIOと並んで世界で評価されるEDM制作における定番DAWです。
Ableton LiveはEDMだけというわけではなく様々な音楽を作ることが可能で、他のDAWが備えている機能も大体揃っています。
海外のEDMアーティストではハードウェルやデビッドゲッタなんかが使っていると聞きました。
Ableton Liveもループ系の音楽に向いている作業工程となっていてEDM制作にも向いています。
セッションビューという画面でサンプルやその他パーツたちを使って再生しつつ組合せることができ、かなり直感的な音楽制作が可能です。
用意したパーツ(ループ音)を再生してパーツごとに止めたり再生したりできるので操作も難しいことをせず曲のイメージがどんどん形になっていきます。
DJがやっているような、音をちょっとずつ足していくようなやつといったらわかる方もいるかもしれません(実際にDJパフォーマンスに使えるDAWとしても知られています)。
もちろんセッションビューだけでなく他のDAWと同等の操作も可能になっています。
そしてその中での操作の基本もドラッグ&ドロップでシンプルに行うことができます。
サンプルはもちろんエフェクトやシンセなども読み込む時はドラッグ&ドロップで行えるので他のDAWと比べてかなり素早いですね。
他のDAWと比べるととにかく直感的に作れるように設計されている印象です。
また付属の機能であらゆる音を作り出せるシンセがあったりするのでAbleton Liveで音作りは全てできてしまうような部分もあります。
付属エフェクトもEDM制作に有効なものが多く、実際にプロもAbletonの付属エフェクトを使用して全て処理していることもあります。
さらにAbletonは別売りの専用コントローラーがかなり充実していてこれらを使えばさらに制作スピードが速くなるでしょう。下の方にたくさん紹介しておきます。
このようなコントローラーは他のDAWではあまりないのでAbleton Liveユーザーの特権と言えるでしょう。アイデアを簡単に形にしていけるので良いですね。
ただAbleton Liveは個人的に気になることがいくつか。
一つは画面が見づらい。気にしなければいいのですが。
全て灰色でその他配色も微妙。↓どちらが見易いでしょうか。
もう一つは値段が高すぎること。
全ての機能を揃えようとすると9万円でいつか訪れるアップデートにも3万円となると、さすがにしんどいのではないでしょうか。中間モデルでも5万。
学生の方はアカデミック版があるのでそれなら安く手に入ります。
またこれはFL STUDIOと同様ですが日本語の情報もかなり少ないです。
こちらもSleepFreaksさんにはありますので活用できるといいですね。
また攻略本もいくつか存在しているので同時に購入するのもいでしょう!
しかしとにかく直感的な操作が重視されたDAWで、さらにEDMにも向いているのでそのようなものを求めるならAbleton Liveを選んでもいいですね。
(当記事の「EDMに向いているか」という観点からの評価です。)
Ableton Liveのポイント
- EDM制作では定番
- 直感的な操作
- ループ音楽には強い
- 専用コントローラーを使えばさらに素早い
- 高い
ひとこと
このDAWを使ったらもうほかのDAWを使いたくなくなるという人もいるので、条件を受け入れて使いこなせば素晴らしいDAWの一つでEDMにも強いです。
参考 Ableton Live 製品情報Ableton
販売ページ
3.Cubase-Steinberg
次に紹介するのはCubase。ベーシックなスタイルのDAWです。
日本では圧倒的に有名でかなりの情報があり、ヤマハの傘下の会社なので日本語サポートもかなり充実してます。
とにかく簡単に欲しい情報が手に入るので初心者なども始め易いDAWと言えるでしょう。
またオーディオインターフェースやMIDIキーボードにもよく簡易版が付いてくるので体験できる可能性が高いのもポイントです。
EDMにも全然使えて、Zeddや日本のエレクトロニック系エースの中田ヤスタカが使っていたりします。
Cubaseはとにかく作曲アシストが強いです。
Cubase特有のこの↓↓コードパッド・コードトラック機能はEDM制作でもかなりの力を発揮します。これらがあればコードの知識は適当でも多様なEDMを作ることが可能になってしまいます。
下がコードパッド、真ん中の白い画面がコードアシスト、真ん中の黒いのがプリセット
EDMでもAviciiやZeddのようなものであればコード進行の概念は確実にあります。
というかEDMではピアノとシンセパッドなどのコード楽器をもろに使っていくのでコードの影響はかなり強いと言えます。
またコード進行は曲作りにおいて最も重要なものの一つです。
いくら良いメロディーがあってもコードがうまくつけられないと、メロディが良く聞こえずダサい曲になってしまいます。
そこでCubaseのコードのアシストです。
Cubaseではコードパッドであらゆるコードを自由自在に変更して演奏することができ、先ほどの画像のように次のコードに向けてのアシストもあります。
これらはかなり直感的な作業で簡単にコード進行を組み上げることができるので、早い段階で音楽的に優れた曲を作っていくことができます。
先ほど紹介したFL STUDIOとAbleton Liveは直感的でノリが良い音楽制作というイメージですが、それとはまた違った部分である、音楽的な部分で時間短縮ができるのがCubaseと言えますね。
またCubaseはその他の部分でEDM制作がしにくいかというとそうでもありません。
なので特に劣っていることもなく自分のスタイルさえ確立できれば先ほど紹介したDAWたちにも負けない、素早い直感的な作業も可能です。
機能もかなり多く、EDMに特化した部分ではないところで時間短縮が可能です。
しかしエフェクトやシンセ類はEDMのために設計されたものはないと言ってもいいのでプラグイン(追加のエフェクトやシンセ)の購入は必須になります。
また他のDAWでの優秀なエフェクトもCubaseでは使えないのでEDM制作のためには自分で道を切り開いていかなくてはなりません。(Cubaseにもいいものはありますが)
また単純に付属音源が微妙ですぐに他の音源が欲しくなってしまうでしょう。そう考えるとお金もかかりやすくなってくるかもしれませんね。
まあ単純に多彩な曲を作りたければCubaseはやりやすいです。
EDMの中でもPops寄りならCubaseはより作りやすいと思いますね。
(当記事の「EDMに向いているか」という観点からの評価です。)
Cubaseのポイント
- 作曲アシストが強力
- EDMも問題なく作れるがEDM向けではない
- 日本語の情報・ユーザーが多い
ひとこと
EDMを作るのにこれを選べとは言えないDAWですが、慣れれば素早い操作で音楽として多彩な表現が可能なDAWなのでPopsに近いEDMならいいかも。
Cubase 販売ページ
4.Logic Pro-Apple
LogicはAppleが開発したMac専用のDAWで、何かに向いているというわけではないオールラウンダーなDAWです。
Logicは操作関連はCubaseとそんなに変わらず、うまく使えばCubaseと同様でうまくやればEDMも余裕で作れます。(コードパッドはないですが)
LogicでEDMを作っている人もよくいます。
そこまではCubaseと同じですが、Logicは見た目がわかり易い。
Appleならではというかの見た目で、洗練されていて気が利いています。エフェクト類も見やすく使い易い。
そして付属音源がとても良い。Logicでは有名なところです。
EDM系にも使えるピアノ+パッドのサウンドや、アコースティック系も良い音。Cubaseに比べたら全然良い音で実戦にも使えます。
付属シンセのAlchemyもかなりのサウンドを備えていて、音も結構しっかりしていて付属なのに全然使えます。
Logicといくつかプラグインを足せば早い段階でハイクオリティのサウンドでEDMづくりが可能です。
そして安いことと動作の安定性も魅力。
Appleが開発したDAWなのでMacとの相性は抜群です。
Macとセットでの購入やどうしてもLogicが良いという方は選んでも問題ないでしょう!
Logicはとにかくやすく済みますね。
(当記事の「EDMに向いているか」という観点からの評価です。)
Logic Pro Xのポイント
- EDMも作れる
- 付属の音源の質が良い
- 安い
- 安定している
ひとこと
DAWとしては他のものに劣る部分もありますが、安さやわかりやすさなどで手を出しやすいDAWと言えるでしょう。これでEDMを作れないということは一切ないのでLogicが良ければLogicでもいいです。
参考 Apple Logic Pro XApple
まとめ
さて、ここまで見てきましたが結局どれが最もおすすめかと言えばFL STUDIOをおすすめしています。
とにかく安くてEDM系プロデューサーもよく使っています。
ただ作業工程が違うだけで実際はどのDAWでもEDMは作れるということだけは言っておきたいと思います。
私自身メインはCubaseですが一応不自由なくEDMを制作していますし、Logicで作っている人も見かけます。
結局はそれぞれの努力次第ということですね。
なので値段や好みなども判断基準にしていいかとは思いますよ。
各DAW リンク集 アカデミック版など
価格比較
EDM制作のためのDAW | エントリー | ミドル | フル | アカデミック(フル) | Win | Mac |
FL STUDIO 20 | Fruity 13,824円 | Producer 22,464円 | Signature 29,073円 | 無 | ◯ | ◯ |
Ableton Live 10 | Intro 11,782円 | Standard 50,090円 | Suite 90,799円 | Suite 54,479円 | ◯ | ◯ |
Cubase 10 | Elements 12,420円 | Artist 31,190円 | Pro 54,343円 | Pro 38,800円 | ◯ | ◯ |
Logic Pro X | GarageBand 無料 | 無 | Pro 23,800円 | 動画編集ソフトとのバンドル有 | ✖️ | ◯ |
※価格はサウンドハウスを参考にしています。
アカデミック版とあるものは学生や教育機関に勤めている方に限り安く買える場合があるものです。
FL STUDIO
参考 FL STUDIOエディション比較Hook upAbleton Live
参考 Ableton Live Ableton本
Ableton Liveでエレクトロニック・ミュージックを作る プロのアイデアとテクニック(CD付)
Cubase
参考 Cubase 商品ページSteinbergLogic Pro X
参考 Apple Logic Pro XApple
Ableton Liveコントローラー情報
かなりたくさんコントローラー類があるのでもし気になった方がいたらチェックしてみてください。Ableton Live用 MIDIキーボードもありますよ。
これらはAbletonを選ぶ理由にもなると思うので紹介しておきます。
Launch Pad
Launch Key Mk2
かなりコンパクトで安めのものもあります。持ち運んでDTMができますね。
Push2
これにはエントリーモデルのLive Introが付属するので新規ユーザーとしてお得に始めることが可能です。元がバカみたいに高いのでなんとも言えないですが…..
終わりに
いかがでしたか。
今回紹介したものであればEDMに確実に使えますので検討してみてはいかがでしょうか!
終わり。